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 |   |  | その腰背部痛、もしかすると骨粗しょう症かもしれません 腰背部痛の原因は様々なものが考えられます。骨粗しょう症は自覚症状が比較的あらわれにくい病気ですが、腰や背中の痛み(腰背部痛)をきっかけにみつかることがあります。背骨(椎体)の脆弱性骨折が、骨粗しょう症での腰背部痛の原因となっていることがあり、そのような腰背部痛は、新しい骨折が生じたことによる急性の痛みと、小さな骨折による脊椎の変形に伴う痛み、そして重心が不安定になるために起こる慢性の筋肉痛と大きく3つに分けられます。
これらの痛みは、体を動かしたときや、ものを持ったときなどに強くなり、静かに横になっているとよくなります。 治療をせずにいると、痛いからと横になっていることが増え、ますます骨がもろくなっていきます。更に、骨を支える筋力や、安定した歩行のために必要な筋力が低下し、転倒しやすくなってきます。 骨粗しょう症による腰背部痛は、治療によって改善させることができます。同時に、もともとの原因である骨粗しょう症を治療することが重要です。 詳しくは治療と目的、第1回コラムへ≫
まず検査で骨粗しょう症かどうかを確認しましょう 脊椎に骨折があるかどうかを調べるには、まずレントゲン撮影を行います。レントゲン撮影では、椎体に骨折や骨の変形があるかどうかを確認します。新しい骨折か、過去の骨折かを見極めるためにはMRI検査を行うこともあります。 骨粗しょう症が疑われる場合は、性別や年齢にかかわらず骨密度測定(詳しくは検査と診断へ≫)を行います。とくに、65歳以上の女性と、65歳以下でも骨粗しょう症の危険因子(詳しくは症状チェックへ≫)のある女性が腰背部痛の検査を受ける際には骨密度測定が行える医療機関を受診しましょう。詳しくは医療機関検索へ≫ さらに、尿や血液中の骨代謝マーカーを調べることもあります。骨代謝マーカーは、骨の新陳代謝の状態が正常かどうかを調べる検査です。詳しくは第9回コラムへ≫ これらの検査結果と、骨粗しょう症リスクや骨折リスクと合わせて総合的に判断し、骨粗しょう症が原因で起きている腰背部痛であることを確認します。
骨粗しょう症による腰背部痛の治療法には次のようなものがあります
| 1)薬物療法 | 骨粗しょう症の患者さんで使われているビスフォスフォネートやカルシトニン(注意:カルシトニンは骨粗鬆症における疼痛管理)には、痛みを改善させる効果があります。 鎮痛剤としては、非ステロイド性消炎鎮痛薬と呼ばれる種類の薬がよく使われます。高齢の人の場合は若い人に比べて、胃腸障害や気管支ぜんそく(アスピリンぜんそく)、肝臓や腎臓の機能障害といった副作用が出やすいので、服用の際の注意事項をよく聞いて、正しく服用しましょう。 | | | 2)運動療法 | 筋肉増強と筋力の向上、血行改善、骨密度増加などの効果がある運動療法には、痛みを改善する効果も認められています。すでに脆弱性骨折があったり、骨密度が低い、あるいは、痛みが強い場合は、担当医と相談しながら無理のない範囲で行いましょう。 最近は、筋力トレーニング、柔軟運動(ストレッチング)、ウォーキングなどの有酸素運動、バランス運動を単独で行うだけでなく、それらを組み合わせて行う方法が開発されています。 | | | 3)物理療法 | | 物理療法とは、温熱や光線(レーザー)、電気など物理的なエネルギーを使った治療法です。慢性の痛みによる筋肉疲労が原因のひとつとなっているときは、低出力レーザーの照射が有効な場合があります。 | | 4)神経ブロック | 痛みの原因となっている神経に、局所麻酔薬などを注射する治療法です。痛みを取るだけでなく、痛む場所の血行がよくなるとともに筋肉の凝りがゆるんで楽になるという効果があります。 おもに整形外科やペインクリニックで受けることができます。 | | 5)手術 | 椎体の骨折に対して、カルシウムの入った練り歯磨き状の物質を注入したり、骨に近い物質でつくられたブロックを入れる手術が普及してきています。また、脊柱の変形による痛みに対しては、人工骨を入れる手術も行われはじめています。 手術は、重度な椎体骨折や脊柱変形、またはそれらに伴うマヒが認められる場合などに行われます。 |
このように、骨粗しょう症による腰背部痛の治療は多様になってきています。骨折や痛みの治療が十分に行われれば、日常生活での行動範囲が広がります。 その前提にあるのは骨粗しょう症に対する根治療法です。担当医とも相談し、症状に合った薬物療法、食事療法、運動療法を受けて、骨密度を維持・増加させながら、痛みのコントロールを行うようにしましょう。 |
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