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 |   |  | 骨の健康状態がわかる 骨粗しょう症を診断する検査には、骨密度測定やレントゲン検査がありますが、尿や血液を検査することで、骨の現在から将来の健康状態を調べることができます。これらの検査を「骨代謝マーカー」と言います。骨代謝マーカーには、骨を壊す破骨細胞の働きを調べる「骨吸収マーカー」と、新しく骨を作る骨芽細胞の働きを調べる「骨形成マーカー」があります。大人の健康な骨では、破骨細胞の働きと骨芽細胞の働きのバランスが保たれており、古くなった骨が壊される量と新しく作られる骨の量が等しく、骨の量が一定に維持されています。このバランスが崩れ、古い骨を壊すペースが速くなったり、新しい骨を作るペースが遅くなったリすると、骨の量が減り、もろい骨になってしまいます。 破骨細胞の働きを調べる「骨吸収マーカー」では、骨が壊されたときに血液中や尿中に放出される骨の残骸を測定します。骨吸収マーカーで測定するこれらの成分には、いくつか種類があり、尿を検査するものや血液を検査するものがあります。骨芽細胞の働きを調べる「骨形成マーカー」では、新しく骨が作られるときに骨芽細胞が放出する骨の元になる成分を測定します。これらの検査は、コレステロールや糖分のように、食事などの影響は受けませんので、検査の前日や当日の食事に気を配る必要はありません。しかし、ある種の骨吸収マーカーでは、一日のうちでも細胞が活発に働いているときと休んでいるときで、測定値が大きく変わるものがあります。そのため、「骨吸収マーカー」では一般的に、同じような時間帯に検査することが決められており、骨の健康状態を正確に知ることが出来ます。尿を検査する場合には、一般的に朝起きてから二番目の尿を検査することが多いようです。
治療に使うお薬を選んだり、その効果を確認する これらの「骨代謝マーカー」は、「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2006年度版:骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会編」で次のような場合を中心に検査するように推奨されています。 | 1)お薬による治療が必要かどうかを決めるとき | | 2)使うお薬を決めるとき | | 3)そのお薬の効果を確認するとき | ※お薬による治療が必要なとき これらの検査で、骨吸収マーカーが正常な人の値よりも高い場合には、破骨細胞が古い骨を壊すペースが速く、骨の量がどんどん減って骨がもろくなり、骨折する危険性が高くなります。このような場合は、お薬による積極的な治療が必要となります。
※使うお薬を決めるとき 正常な人の値に比べて、骨吸収マーカーが高い場合は骨を壊すペースが速く、骨形成マーカーが低い場合は骨を作るペースが遅いことがわかります。どちらも低い場合には、骨の新陳代謝機能が衰えていると言えます。検査により骨の健康状態を見極め、その状態に見合ったおくすりで治療することが大切です。つまり、骨を壊すペースが速い場合は、それを抑えるお薬を、骨を作るペースが遅い場合は、それを助けるお薬が有効となります。
※そのお薬の効果を確認するとき これらの骨代謝マーカーは、お薬による治療を始めるときと、始めてから6ヶ月以内、またお薬を変えたとき6ヶ月以内に1回、健康保険で測定することができます。お薬の治療を開始してから、これらの検査をもう一度おこなうことで、そのお薬の効果を確認することができます。お薬の効果が十分に確認できなかった場合は、お薬を変えたり、新しいお薬を増やしたりして、適切な治療に修正します。
適切な治療につなげ、骨折予防に貢献する 骨粗しょう症は特に女性に多い病気です。女性の場合、閉経によって女性ホルモンの分泌が減少します。女性ホルモンのエストロゲンは、破骨細胞の働きを抑える働きがあります。したがって、エストロゲンの濃度が低くなると破骨細胞の活動が活発になり、骨を壊す量が増えてきます。女性に多い閉経後の骨粗しょう症では、骨を壊す速度が速くなって、骨を作る量が追いつかなくなるために骨の量が減っていきます。閉経後は1年に1回は定期的に骨密度の検査を受け、骨粗しょう症の疑いがあるときは骨代謝マーカー検査も行うなど、骨の健康に意識しましょう。そして、必要な治療をしながら転倒予防など生活習慣にも気をつけて骨折を防ぐことが大切です。詳しくは第6回コラム、第7回コラム、第8回コラムへ>> 骨吸収のペースが速くなる骨粗しょう症に対しては骨吸収を抑える薬・ビスホスホネートが有効で、骨密度を増加させ、骨折を予防する効果が認められています。詳しくは治療と目的へ>> 骨粗しょう症は、適切な治療を行うことによってその病状を改善し骨折を予防することができます。その際、各々の人にあった薬を選び、治療効果をチェックするのに有効な検査が骨代謝マーカーです。今後はさらに広く普及して一般的な検査法になっていくと考えられます。 |
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