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骨粗しょう症コラム
2008.2.20 

第5回 骨を丈夫にする納豆パワー
納豆で骨折を予防しよう!
すぐれた食品として知られている納豆は、骨を丈夫にするビタミンKを豊富に含んでいます。
ビタミンKは、骨折予防効果がある物質として骨粗しょう症の治療薬としても用いられていますが、予防目的なら食物から十分な量を摂取することができます。
ビタミンKにはK1とK2の2種類があり、K1は緑黄色野菜、K2は納豆をはじめとする発酵食品などに多く含まれています。骨粗しょう症の治療薬として応用されているのはK2のほうです。詳しくは治療と目的へ≫
納豆は、効率よくビタミンKを摂取できる食品として、骨粗しょう症の治療や研究に携わる専門家の間でも注目されています。
納豆とビタミンK
納豆にはビタミンKが豊富に含まれています。
納豆1パックで1日の目安量が摂れる!
ビタミンKの1日の摂取目安量※1は女性の場合、15〜29歳で60μg(マイクログラム)、30歳以上で65μgですが、骨粗しょう症の予防を目的とするなら500μgは必要ともいわれています。納豆(糸引き)には100gあたり600μg※2のビタミンKが含まれており、1パック(40g)食べれば240μg、2パックで480μgを摂ることができます。
日本人のビタミンK摂取量※3の平均は、女性で241μg、男性で244μgと、目安量を大きく上回っています。日本人女性が、欧米女性に比べカルシウムの摂取量が少ないにもかかわらず、骨粗しょう症による大腿骨頸部骨折が少ないのは、骨の形状の違い(日本人は大腿骨頸部の長さが短い)など様々な要因に加えて、ビタミンKを多く摂っているためとも推測されています。
第9回日本骨粗鬆症学会(2007年)では、納豆の摂取頻度と骨折の関係を調べた研究※4が発表されました。
東北地方と中国地方に住む65歳以上の女性で、骨粗しょう症に関連する骨折で入院中の人と、骨粗しょう症に関連する骨折の既往がない人を比較したところ、最近の納豆摂取頻度が週1〜2回以上、20歳および40歳頃の摂取頻度が月に1〜2回以上の人たちは、納豆を食べていない人に比べ骨粗しょう症に関連する骨折が少なかったのです。納豆の摂取頻度が増加するほど、骨折が少ないということもわかりました。
この研究では、「納豆の摂取頻度と骨粗鬆症関連骨折との間には、有意な関連がみられた」と結論づけています。
納豆は骨折を予防
納豆は骨折を予防

血液中のビタミンK濃度が低いと骨折のリスクが高まる
骨を丈夫にし、骨粗しょう症を予防するビタミンKの働きを少し詳しく説明しましょう。
骨の新陳代謝にビタミンKがかかわっていることがわかったのは約50年前です。動物実験で骨折の治癒を促進させる作用が発見されたのです。その後研究が進み、骨の中にはビタミンKの働きによって作られるたんぱく質があることもわかりました。その代表的なものがオステオカルシンです。オステオカルシンはカルシウムが骨に沈着するのを助け、丈夫な骨を作るために重要な役割を果たします。
高齢女性を、骨折のあるグループとないグループとに分け、血液中のビタミンK濃度を比較した研究で、骨折のあるグループのビタミンK濃度が低いことがわかっています。

診断と治療

納豆のビタミンKは、体内で長い時間有効に働く
ビタミンKが、K1とK2に分けられることは前述しましたが、ビタミンK2はさらに細かくMK-4からMK-14に分類されています。このうち食物から摂取できるのはMK-4とMK-7で、MK-4は卵黄や肉類、チーズに、MK-7は納豆に多く含まれています。
実は、ビタミンK1もMK-4もMK-7も、体内ではMK-4となって働きます。そのため、骨粗しょう症の治療薬(ビタミンK2製剤)に応用されているのはMK-4です。
MK-7は体内で効率的にMK-4へと変換され、持続的に作用し長い時間有効に働くと考えられており、これからますます納豆の注目度が高まりそうです。
納豆にはほかにもさまざまな成分が含まれ、骨を作る材料となるカルシウムやたんぱく質、カルシウムの働きを助けるマグネシウムも豊富です。また、大豆イソフラボンは、体内で女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きをし、骨の破壊を抑えます。
詳しくは原因治療と目的へ≫
手軽にたくさんのビタミンKを摂取でき、ほかにも複合的な作用を期待できる納豆は、すべての年代の女性に食べてほしい食品です。
骨粗しょう症の治療は日進月歩の速さで進歩し、生活習慣と骨粗しょう症の関係の調査研究も盛んに行われています。
詳しくは第1回コラム第3回コラムへ≫

納豆の摂取が骨折予防にどのように役立つのか、もっと多くの、そして詳しい内容の研究成果がますます多く出されることを期待したいですね。

おばあちゃん、お母さん、先生、お姉ちゃん
骨の健康のために、納豆はお勧めしたい食品です。

ビタミンKを多く含む食品

ビタミンKの含有量(μ/100g可食部)
挽き割り納豆 930
糸引き納豆 600
春菊 460
あしたば 380
つるむらさき 350
にら 330
ほうれん草 320
小松菜 320
わかめ(水戻し) 120
鶏もも肉(皮付き) 62
鶏卵(卵黄) 40
※野菜類はすべて「ゆでた状態」の数値
※抗凝血薬のワルファリンを服用している方は、これらの食品の摂取について医師と相談してください。


納豆と緑黄色野菜
納豆と緑黄色野菜にはビタミンKが豊富です。
他の栄養成分とバランスよく摂りましょう。

納豆に多く含まれる成分と主な働き

たんぱく質 体の組織を作る
カルシウム 骨や歯を作る、血圧を低下させる、神経や筋肉の動きを助ける
マグネシウム カルシウムの働きを助ける
ビタミンE 抗酸化作用、冷え性改善
ビタミンK 骨折予防、止血
ビタミンB2 肌や爪、髪を丈夫にする、エネルギーをつくるのに関わる
大豆イソフラボン 骨の破壊を抑制、更年期症状の改善など
大豆サポニン 脂質の代謝促進
レシチン コレステロールの排出促進
ナットウキナーゼ 血行改善
※ 1 日本人の食事摂取基準(2005年版)
※ 2 五訂増補日本食品標準成分表
※ 3 2004年国民健康・栄養調査
※ 4 門馬靖武、他(東北大学大学院医学系研究科医療管理学分野、東北文化学園大学)、納豆の摂取頻度と骨粗鬆症関連骨折に関する研究

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